こんにちは、皆さん。
です。
前回ちょっと生き返ってみようかなぁなんて頑張ってみた私ですが、いやはや、人間根性を出せば何とかなるもんですねぇ。
無事生き返ることに成功しました。
まぁ、大変だったかと聞かれたら、それはもう大変だったと言い切れる自信があります。
お花畑を彷徨うこと数回(あまりにも綺麗だったのでここにいてもいいかなぁとか思っちゃったのは内緒です)。
川(おそらく三途の川でしょう)のせせらぎは敢えて無視して、音とは逆の方へ進むことかなりの時間(正確な時間はわかりません。何せ時計がないものですから)。
とりあえず結構な時間を彷徨っていたんじゃないかなと思うのです。
空腹と疲れを感じないお陰で非常に助かりました。
その間に何度かやってきた黒い人(多分死神)のお誘いも丁重にお断りさせていただき、ようやく見たことあるんだかないんだかわからないような穴を発見したのでそれに飛び込んでみたところ、どうやらビンゴだったようです。
生きてるって素晴らしい。
目の前に広がる病院の白い天井を見ながら、心ゆくまで自分を褒めてみたいと思います。
よくやった、私。グッジョブ。
さすが友人達から常日頃、「あんたは根性だけでどんな逆境も切り抜けることができる」と言われるだけの太い神経と不屈な根性を持っているだけありますね(あれ? これって褒め言葉?)。
ただ、1つだけ気になることがあるんですよ。
目の前に見える小さな手。
白くってもみじみたいなぷくぷくした手で、爪も小さくてそれはもう可愛らしいんですよ。
でも、これって間違いなく赤ちゃんの手ですよね。
えぇ、まぁ、それはいいんですよ。
ただ、その手が私の意識と同じく動いてくれるのがですね、その…ちょっとばかり…何と言うか…。
うん、ぶっちゃけましょう。
これって私の手ですよね。
生き返りじゃなくて生まれ変わったってオチなんでしょうか。
もう、凄いな私としか言いようがないですよ。
我ながらどんな根性出せば転生できるんだか。
友人達もこれを知ったらさぞ驚くでしょう。
いや、指をさされて笑われそうです。友情って摩訶不思議。
頭を抱え込みたくても身体上の理由からそれもできない私は呆然と天井(と自分の手)を見つめたまま。
あー、とか、うー、とか唸りたいのですが、誰かに聞かれたら怪しい幼児になってしまうので、一応残った理性を総動員して我慢です。
とりあえず情報収集できないもんかと考えていた私の視界にちらりと見えたのは色素の薄い髪。
ん? 何ですか?
ちらりと動かした視線の先には、それはもう将来有望な可愛らしいお子様の姿が。
青い目が宝石みたいなんです。
ほっぺたがぷくぷくでお餅みたいなんです。
恐らく1歳前後のくせに、怖いぐらいに造作が整ってるんです。
いやぁ、私こんなに可愛い子ども、生まれて初めて見ましたよ。
びっくりする私の前で、偉く綺麗な女性(後で知ったのですが私の母でした)がその子を抱き上げて笑っています。
青い目がお揃いなので、多分親子でしょう。
「ちゃん、お兄ちゃんですよー。はい、景ちゃんご挨拶しましょうね」
「あー」
母親の言葉が分かるかのように、男の子が私を見てにっこり笑ったのです。
ちょ…、待っ…。
その笑顔は反則だ。
『天使のような』。
そんな形容がぴったりの新しい兄に、私の魂が持っていかれたのは言うまでもないでしょう。
転生バンザイ。
- 10.06.27